FEATURE

2022.02.18

【Vol.1】わたしの“つづく服。” 洋服を永く着る。永く愉しむ。

性格も好みもライフスタイルも千差万別だけど、服が大好き!と心の底から叫べるのがBEAMSみんなの共通点。そんな服好きたちが考える、洋服を永く着る、永く愉しむこととは…?

BEAMSの様々なレーベルのスタッフがバトンを繋ぎ、思い入れのあるアイテムをそのストーリーと共にご紹介する連載、「わたしの“つづく服。”」第一回目の今回はBEAMSのメンズドレス情報を発信するメディア「MR_BEAMS」から。ファッションだけでなく生地やケアなどにまで知識が豊富なことでBEAMSの中でも一目置かれる存在のメンズドレススタッフたちが、永く愛でているアイテムたちを熱く語ります。

DOMENICO CARACENIのスーツ

ビームスF 新宿 スタッフ 岸 卓司

「18年程前、ビームスにアルバイトとして働き始めて初めて購入したインポートのスーツ。セールになっていたのを先輩スタッフから買っておいた方がいいと言われ、ブランドの知識も何も分からない中、言われるがまま購入しました。
当時のセール価格で12、3万円ほど。<DOMENICO CARACENI>のスーツとしたらかなりリーズナブルな方ですが、アルバイト暮らしの身としては思い切った買い物でしたのでとても良く覚えています。恐らく英国の物と思われる生地は、ネイビー地にうっすらと水色の入ったピンヘッド。打ち込みがしっかりとしているので今着ても全く衰えを感じさせないですね。比べて裏地は結構ボロボロですが(笑)。
やや構築的なショルダーラインや長めの着丈、広めのゴージ、高めのアームホール。パンツも深めの股上にゆったりとしたシルエットです。時代が変わっても着られる普遍的なスタイルだと思います。もう完成された形ですので、ジャケットの着丈やパンツのシルエットはいじらずにオリジナルのままにしています。これはこれからもいじらないでしょうね。 自分の中では一張羅なので永く大切に着ていきたいです。ただ、裏地は様子を見ながら直していこうかと思います。(笑)」

 
 
BarbourのSPEY

ビームスF 新宿 スタッフ 泉田恭兵

「こちらは当時<International gallery BEAMS>で展開していた「SPEY SL」です。購入したのは確か2012年頃。今でこそ認知度が高く、人気モデルの仲間入りを果たした「SPEY」ですが当時はちょっと風変わりな、やや癖の強いモデルでした。オイルドクロスの<Barbour>に興味があったのと、ジャケットの裾が大きくはみ出すレイヤード感が面白いと感じ、購入したのを覚えています。
今見ると袖口のパイピングや裾のドローコード、背中側に配されたゲームポケット、サイドポケット等、現行のモデルには見られないディティールが備わっているのも興味深いですね。
約10年の間でかなりオイルは抜けています。何度か自宅で水洗いをしていますがリプルーフは行わず、比較的ナチュラルな経年変化でこの風合いになっています。個人的には年月が経過し、オイルが抜けてきたオイルドクロスの風合いが同ブランドらしさかなと感じています。なかなか良い雰囲気になってきましたが、まだまだ着込み、草臥れさせて表情の変化を期待したいジャケットです。これからもガシガシと、大切にしていきたいですね。」

 

 
オーダーした乗馬ブーツ

ビームスF新宿 スタッフ 伊藤昌輝

「20年ほど前にパリに行った際、どこかのセレクトショップでスタッフの方がツイードジャケットに乗馬ブーツを合わせており、それが非常に格好良く見えました。その10年後、<George Cleverley>のビスポークが開かれ、当時のスタイルが忘れられなかった私はオーダーしようと決意しましたが、「 100万円かかるかもしれない」 と言われ、その時は諦めざるを得ませんでした。
ただ、そうなるとやはり諦めきれずあらゆる方法を駆使して調べ、乗馬店でオーダー出来ることを知り、さっそくオーダー。そうして出来上がったのがこの乗馬ブーツです。
セミスクエアトゥで筒を細く仕上げてもらい、エレガントに見えるように作ったところがポイント。見た目的にはスマートで気に入っておりますが、太ったこともあり、履く度脱ぐのに苦労します。ただ、その苦労がありながらも、また履きたいと思わせてくれるような特別な一足です。ちなみに乗馬はしませんよ。笑」

 
 
Enzo Bonafeのサイドレースシューズ

ビームスF スタッフ 梶亮太

「こちらは10年ほど前に扱っていたモデルを、お世話になっている先輩スタッフから譲っていただいた思い入れのある一足です。現在取り扱いのあるモデルに比べるとノーズが長く、シャープなフォルムが特徴的。
最近は徐々に裾幅が広がっている流れにあるので、着用機会が増えてきました。先輩が丁寧にケアをされており、革の状態も非常に良く、これからまだまだ活躍してくれそうです。サイドレースというやや難しそうに思えるアイテムですが、先輩から当時の合わせなどを伺い、このシューズの立ち位置を理解したうえで、私なりにコーディネートに取り入れています。ずっと、大切に履き続けたいシューズです。」

 
 
ClarksのNATALIE

ビームスF スタッフ 間瀬裕介

「もう何年前か、、詳細は忘れてしまいましたがVINTAGE SHOPにて手に入れたこのアイルランド製の”NATALIE”。<Clarks>は好きなブランドの一つで、いくつかのモデルや素材のものを所有していますが、初めの出会いはたしか高校生の頃だったと記憶しています。
中でもこの”NATALIE”が一番のお気に入り。何とも言えない野暮ったさを感じられるデザインからか、間の抜けた、ほどよい抜け感が演出できるんです。このアイルランド製は現行のアイテムと比べて、ややシャープなフォルムなのもポイント。私の普段のスーツやジャケットスタイルによく馴染んでくれます。このアイテムは古いものですが、ヴィンテージによくある”古ければ良い”というような考えではなく、私のスタイルに合ってくれるということで愛着を持っています。
これまでも何度もメンテナンスを施しており、今現在も踵部分がほつれてしまっている状態ですがまたすぐ直して履きたいですね。これからも私のスタイルを支えてくれる、大切な一足です。」

 

 
ANTONIO PANICOのオーダージャケット

ビームスF ショップマネージャー 元吉貴洋

「確か2004年頃に当時International Gallery BEAMSで仕入れがあった<ANTONIO PANICO>。ちょうどオーダー会があり、ナポリ最高峰の仕立てとはどんなものか興味があったので作りました。
ブラウンのガングラブチェックは<ORMEZZANO>のデッドストック、ネイビーは<W.BILL>のツイードをチョイス。特にネイビーはノーフォークの要素を取り入れてもらい、既製品ではあまり見かけないオーダーならではの一着に仕上げてもらいました。2着とも作ってから20年弱経ちますが、今でも大切に着用している特別な一着です。」

 

インスタグラムライブ開催!


メンズドレススタッフが「わたしの“つづく服。”」を語ります
2022.02.28web @mr_beams_webmagazine