FEATURE

2022.06.20

難しく考えなくてもいい
“好き”と“つづく”が自然と繋がれば
人も地球もハッピーになる

地球に、人に、動物に優しいことを、と言われるとなんだか壮大で難しそうだし、建前だけじゃ続かない。
でも、ワクワクを諦めたくない私たちにだってほんの少し視点の切り替えをするだけでできる何かはきっとあるはず。
そんな“つづく”のリアルなヒントをBEAMSスタッフの日常から切り取る連載企画。
今回登場するのはビームス 静岡にてショップスタッフとして働く清水宏好。気負わず地に足のついた”つづく”日常、そして地域に密着した仕事の取り組みをご紹介します。

About Work

 

「今年の春からビームス 静岡では店舗のすぐ横で不定期イベント『ビームス シズオカ ヨコ マルシェ』を始めました。このマルシェは、スタッフが静岡エリアにちなんだおすすめのお店をピックアップしているのが特徴。元々はビームス 静岡が昨年10周年を迎え、これまでお世話になってきたお客さまへ感謝の気持ちを”みんなで一緒に楽しむ”という形で伝えられないかと考えて始めた試みなのですが、実際お客様も出店者の方々も、そしてビームススタッフも楽しんでいる様子が見られてなんだか嬉しいです。まだ2回目を終えたばかりですが、これまでよりもお客様との繋がりが深まっている感覚がある上、地元の魅力を発信しているということもあり、店舗とはまた違ったやりがいを感じています。地産地消は環境への負担も軽くなると聞いているので、これからも地域の活性に少しでも貢献していきたいですね」

 

 

出店をお願いしているのはスタッフが気になる無店舗のお店や郊外出店を主にしている静岡にちなんだお店や人。4月に行われた第一回目は食品や器、雑貨などが並び、第二回目は様々なお茶や人気の食品などが並び、午前中のうちに売り切れる店舗も続出しました。マルシェに参加したい、という声も挙がっており、ますます地域交流の機会が増えそうです。

 

マルシェに並ぶお茶の中には、<B:MING by BEAMS>と静岡市の茶商「平岡商店」がコラボレーションして作ったオリジナルブレンド煎茶ティーバッグも。お茶を名産とする静岡で生まれ育ったスタッフが開発に携わったからこそ自信を持っておすすめできる逸品です。

「2008年に始まった静岡発の音楽イベント、ITADAKIにはビームスとして 2015年の第8回目から参加をしています。2020,2021年は中止になっていたので、第13回目の今年は久々の開催。初回参加時から続けている会場スタッフのTシャツ制作に今回も携わりました。ITADAKIは会場で使用する電力すべてを廃油から精製されるバイオディーゼル発電でまかなっている素晴らしいフェスです。でもそれ以上に、子どもから大人まででみんなが一緒に遊びながら人や地球の未来について学ぶことのできるよう、至る所で工夫されていることが素晴らしいなと感じています。スタッフも来場者も、廃油回収や会場内でリユースカップ、食器(マイ箸、マイカップ、マイボトル)の使用などの取り組み自体を気構えることなく楽しんでいて、参加するたびとても刺激を受けています」

今回のスタッフTシャツのデザインには、ITADAKIのキービジュアルを採用し、ITADAKIのコンセプトに賛同する意味をこめてBEAMSロゴと、外遊び促進コンテンツの“HAPPY OUTSIDE BEAMS”のロゴを配しました。

シャツ/BEAMS Tシャツ/TACOMA FUJI RECORDS パンツ/NULL TOKYO × BEAMS ハット/BEAMS



About private

 

「5,6年前、引越しをする際にショップの後輩たちを呼んで、段ボール5箱分くらいの服の中から欲しいものを選んでもらって譲ったんです。そうしたら、予想以上に喜んでもらえて…。気に入っているのにサイズアップして着られなくなった思い入れのある服ばかりなので、どこかに買い取ってもらって行き先が見えないのは嫌で家に置いたままでいたのですが、こうして顔の見える相手に渡せるってとてもポジティブでなんだかいいなと思いました。譲ったものをまた自分とは違った着こなしで楽しんでくれている姿を見かけるのも嬉しくて、その後も服が欲しいのにまだたくさんは買えない学生のバイトの子などに、着られなくなったものを定期的に引き継いでいます。コロナ禍で太ってしまったので、譲った服はかなりたくさんありますね(笑)」

 

坂田彩さん(ビームス 静岡スタッフ ) 「それまで誰かから服を譲り受けたことがなかったのですが、実際こうしていただいてみると、自分で買ったものではないお下がりだからこそ大事にしようと思えるんです。5年ほど前にいただいて、まだまだ穿き続けたい大好きなデニムです」

清水さんから譲り受けたデニムパンツ/ LEVI’S(R) ワンピース/Ray BEAMS キャミソール/Ray BEAMS シューズ/TOGA ベルト/BEAMS BOY 頭に巻いたスカーフ/La Maison de Lyllis

 

青島樹生さん(ビームス 静岡スタッフ ) 「先日譲ってもらったばかりなのですが、元々欲しかったパンツだったので素直にラッキー!と喜んでいるところです。先輩が穿き込んできたものを自分のスタイルに取り込めると思うとなんだか嬉しいですね。ずっと大切にします!」

清水さんから譲り受けたパンツ/ BEAMS PLUS シャツ/BEAMS PLUS Tシャツ/Goodwear シューズ/CONVERSE

 

 

「サステナブル、と言われてしまうと自分ができていることってなんだろうと少し構えてしまいがちですが、思い起こしてみれば風を切って走るのが好きで10年前から自転車通勤をしていたり、ウォーターボトルが好きで基本的に毎日持ち歩いていたりと、随分と前から好きなことが地球に良いと言われていることとリンクしているような気がします。静岡市では食品ロスを削減するため、コンビニなどで商品を手前から取ることを啓発するオリジナルのポップやキャンペーンがかなり盛んに行われているので、最近では自然と手前どりもするようになりました。食べることが好きで食べ物を残したくないと思ったり、古着が好きで捨てたくないから後輩に譲ったりということもそうですが、身近にあるものやコトへの“好き”という気持ちをみんなが大切にすると、“つづく“に繋がる。そうすれば生活の中に溶け込んで、無理せず習慣化できるようになるんじゃないかと思うんです」

 

ウォーターボトルは店で見かけるとついつい手にとってしまうもののひとつ。十数本ある中からその日の気分でチョイスしています。

Tシャツ/ONEITA パンツ/BEAMS PLUS シューズ/adidas ハット/BEAMS PLUS

 

 

 

これからの私の”つづく”

難しいことは出来ないので、簡単なことから取り入れてみたいです。野菜が長持ちする、と聞いたので蜜蝋ラップを試したいなと思っていたところです。フードロスにも繋がると思うと嬉しいですよね。

 

 

Hiroyoshi’s recommendation list

ORGABITS(オーガビッツ)

ITADAKI2022のスタッフTシャツはビームススタッフにもファンの多いORGABITSで作りました。環境に配慮したオーガニックなコットンを推し出しており、商品1枚につき1円が寄付され、インドのオーガニックコットン農家支援、復学支援などに役立てられます。 その他にも、途上国の子ども支援や、海洋環境保全など様々な団体への支援を行っているプロジェクトブランドです。
https://orgabits.com/

青物市場しんま路「Table」

静岡の生産者さん約200人が出荷に参加している野菜直売所です。僕たちの初回のマルシェにも出店していただきました。旬野菜だけでなく、果物、花、苗、加工品 など魅力的なものがたくさん並べられていて、お店に入るたびわくわくが止まりません。
https://aomono-table.com

Strawlific グラスストロー セジー

静岡を拠点に製造、販売される地球に優しいストロー。無農薬で育てられた植物「スゲ」で作られ、使い終わっても肥料や家畜のえさとして再利用でき、間違って落としても土にかえるそうです。水分を吸ってもふやけず、使い心地も良いので静岡の感度の高い人たちを中心に徐々に広がっています。
https://www.strawlificjapan.com

 

PROFILE

  • Hiroyoshi Shimizu 清水宏好ビームス 静岡 スタッフ

    1981年静岡県生まれ。ビームス 静岡がオープンした2011年から店舗スタッフとして勤務。趣味は料理。休日はその時に一番食べたいものをネットで検索し、自分で作るのが楽しみ。コロナ禍で家飯が増え、料理をする機会も増えたことにより体重も増加中。

Model:Hiroyoshi Shimizu Photo:Kenta Yoshizawa Direction:Takako Shirasawa