グレート!なパイオニア

UPDATE : 2020.01.27

ヤミツキアイテム

NEON HEATHER SWEATSHIRT

moc-T × Begin × BEAMS

ブランドやウンチクはもちろんですがね、ここではいかに“効く”かがキモ。
数あるビームスの商品の中から、『Begin』プロデューサーミツキが実際に、着て、見て、触って、効能あるモノだけピックアップ!
「ヤベェ!マジ使えるわ!」の声をいただくべく、令和を迎えて新時代、実のある身勝手コラムBeginしま〜す。

今となれば“アタリマエ”の先駆者ってすごい!!

デカイスポーツの大会を控えた2020年始まりましたね~。皆さんいかがお過ごしでしょうか。令和を迎え2年目、ヤミツキも気分新たに欲しい!に直結するコラムとなるよう精進いたしますので、今年もご拝読のほどよろしくお願いいたします~。んで、早速一発目は、ベーシックの知られざる“元祖”について。ちなみに写真上は銭湯といえば、の富士の壁画ですが、調べてみると、子どもたちに喜んで湯船に使って欲しいという思いから東京の銭湯のオーナーが考案。富士の絵になったのは、絵師が静岡出身だったから!らしいです。そんななじみ深~くて今やアタリマエなんだけど、それを作った先駆者が+αで生み出した、フレッシュな定番アイテムが2020年最初のヤミツキ。日本で初めて作られた“ベーシックカラー”についてBeginしたいと思います~♪

スウェットと聞いて、思い浮かべる色といえば……

誰もが一枚はもっているでしょーね、カジュアルベーシックの代表アイテムといえば、スウェット。チャンピオンにループウィラーに、代名詞的なカラーといえば、誰もが“グレー”を連想するでしょう。そう、今回はこの見慣れたグレーのお話。上のタグの写真に『GR7』という文字がありますよね。この品番、何を隠そう日本で初めて作られた杢グレーなんです。開発したのは大阪の紡績メーカーである、「新内外綿」。当時勤めていた同社の職人が、米国のドライブスルーでアメリカ人が着ていた、杢グレーのTシャツ姿に目を奪われたことがきっかけ。あのTシャツの風合いを何とか表現したい!と、4年の月日をかけて研究。1967年に完成させた糸の色が、日本初の杢グレーにして、その後業界の基準ともなった『GR7』というわけなんです。白い綿に黒くトップ染めした少量の綿を混ぜて紡ぎ、糸自体をまだらにしたのがこの杢グレーの特徴。ちなみに“GR”はGREYの略、色番の“7”は白と黒の配合がバレないように適当につけた番号なんだとか、笑。グレーだったらどの色も同じなんて思ったら大間違い。そんなグレーの元祖が誕生から半世紀ぶりに進化を遂げた?! という、微差こそ大差なヤミツキポイント。いってみましょう~!

YAMITSUKI POINT

#MITSUKI’S ADDICTIVE

1
2
3
  • 1NEONカラーがチラっ♪
  • 2隠しカンガルーポケットも◎

  • 3実はBeginとBEAMSのタッグが生んだ

POINT - 1

まだらなようで緻密に計算されている?!

90'sテイストの流れから、Tシャツにカバンにスニーカーに。ネオンカラーのアイテムを♂♀問わずホント多く見かけましたよね。ビギンも一昨年、ビーミングと一緒にネオンカラーの洗濯ネットを作ったりもしましたっけね。ちなみに私がお世話になっている渋谷のスナックもNEONって名前w んな、どーでもいい話しはさておき、そんな流行を見せた蛍光色を杢グレーの元祖『GR7』に入れちゃった~っていうのが今回のヤミツキ。白綿と黒綿を混ぜた『GR7』にネオン綿を混紡したわけですが、ただ混ぜただけ~じゃないのがスゴイ!! 何十㎝に一度ネオンのネップが出てくるように計算して紡績しているというのです! 一見するとランダムに見えるネオンネップもじつは糸の段階から計算され作られている!! 老舗紡績メーカーの技術力がしっかりと生きた味付けになっている、とことん真面目で鮮烈!な遊び心が詰まっているってのがたまらんのです!

POINT - 2

意外とあまり見かけない隠し技もイイ♪

こちらもネオンネップと同様に、微差こそ大差なニンマリポイント!フードパーカの前面にはカンガルーポケットが付きますが、クルーネックのスウェットにはポケットなしってのが通常。でもこちらは隠しポケット付き。ってか、前面に後付けするより、この先に内蔵された形状こそ本物のカンガルーポケットに近いですよね。んで、このポケットの内蔵に一役買ったサイドリブもゆったり着られていい! 縮率しないように身頃の生地を横使いなどなど、ベーシック好きには嬉しい古き良き仕様になっている! しかも、生地目とは逆のネップの出方になっているっていう、芸コマ仕様にヤミツキです♪

POINT - 3

ベーシックをこよなく愛する同士で考えました♡

2020一発目のヤミツキですが、じつはコレ、ビームスとビギンで制作したアイテムなんです。日本初の杢グレー『GR7』を開発した新内外綿のファクトリーブランド『モクティー』に別注をかけました。見慣れたグレーにもしっかりとした背景が存在する、ということをベーシック好きに伝えたい&杢グレーの元祖を誕生から半世紀たった今、フレッシュなモノに進化させたい!という想いから。今年は何かと世界から注目を浴びる年となりそうですが、ラーメンにアニメもいいですが、モノ好き視点からいえば、この世界のメゾンやデザイナーズからのオファーが後を絶たない高い紡績技術ってのも、まさにニッポンの誇るべきクリエイション!だと思うのです。

MITSUKI’S VOICE

  • 2020年もいかに“効く”かがキモ!

    2020年もいかに“効く”かがキモ!

ブランドやウンチクはもちろんですがね、ここではいかに“効く”かがキモ、をテーマに、昨年よりスタートした『ミツキのヤミツキ。』も2年目に入りました。そして、今回の2020年一発目! グレー杢が生まれたストーリー、ランダムに見えながら緻密に計算された高い紡績技術……モノの向こう側にある事実だってもちろんすごいことだし、ベーシック好きにこそお伝えしたいことであります。が! 実際に袖を通してみて、着用感はもとより、気持ちよくって、自分の着こなしLIFEにしっかり効いてくれないと意味がな〜い!

という点においてもこちらのモクティのスウェット。グレーにイエローネオン&ブラックにビームスカラーであるオレンジネオンの2型を用意しましたが、杢グレーにネオンが効いて、写真のように無骨なフライトジャケットにデニムにオールスター、なーんていうこなしも、どカジュアルに陥ることなくフレッシュ♪   んで、ブラックにオレンジネオンも、ネップ感が効いて、着心地はソフトなスウェットなのにキレイめニットのようにこなせちゃう♪  ネオンオレンジを拾って、いつもはあまり選ばないけど……な茶系パンツに合わせれば、普段とはちょっと違うカジュアルスタイルが作れちゃいます。

ということで、この“グレー”トなパイオニア。素材が旧式の吊り編み素材とか、二本針とか、後付けフードとかとか……これまでスウェットの良し悪しには“糸にしてからあと”に焦点を当ててましたが、令和を迎えて2年目は“糸にするところ”から。ここにこそ新時代のBasicでExcitingなクリエイションがある! と感じながら、ビームスとビギンでまた第2弾を企画したいな〜なんて思いながら締めたいと思います。ではまた次回♪

  • ベーシック♡:

  • 技術力:

  • “グレー”度:

『Begin』プロデューサー
光木拓也

1977年生まれ。2000年に㈱ワールドフォトプレス入社。モノ・マガジン編集部を経て2006年㈱世界文化社に移籍。Begin編集部でファッションを担当し、2017年10代目編集長に就任。これまで、さまざまなジャンル、海外、国内の生産現場を取材し、本当にいいモノは何かを追求している。座右の銘は“中坊マインド”。いつまでも中2のときのようなワクワク感を求め、ヤンチャに各地を飛び回りいいモノ発掘中。2021年10月よりプロデューサーとして、ブランドとのコラボや新事業開発を担う。

Begin Magazine

肩肘張らないカッコいい!を追求する創刊34年目、クスッと笑えるフレンドリーでディープなパッション誌。ファッション、料理、インテリア、アウトドア……etc.
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