3シーズンカーデ

UPDATE : 2022.02.22

ヤミツキアイテム

JACQUARD-KNIT CARDIGAN

BEAMS PLUS

ブランドやウンチクはもちろんですがね、ここではいかに“効く”かがキモ。
数あるビームスの商品の中から、『Begin』プロデューサーミツキが実際に、着て、見て、触って、効能あるモノだけピックアップ!
「ヤベェ!マジ使えるわ!」の声をいただくべく、令和を迎えて新時代、実のある身勝手コラムBeginしま〜す。

インナーダウンがすっかり定着

中に着ることを想定した世界初のインナーダウンといえば……Beginが手掛ける『ビームス百名品』の#076でも紹介している「モンベル」のスペリオダウン。1997年に登場したアウトドア史に名を刻む名品です。それから20年あまり……今や消耗品かのように服を扱うショップにまで、インナーダウンは浸透。もはや世の中の定番となりました。ちなみにファッションとして注目を浴びたのは2000年代後半頃ですね、流行震源は?というと、ビームスでもお馴染み、エンジニアド・ガーメンツの鈴木大器氏がモンベルを愛用していたことをきっかけに、お洒落巧者の間で広まったという説が有力(某情報筋ミツキ調べ)。近年暖冬傾向で、街着として本格ダウンが必要ではなくなり……アウターは薄く、INで暖をとる、というスタイルが定着したこともありますが、52品目はそんなINに仕込む‟ミッドレイヤー“のお話。インナーダウンより長~く着られてインパクトもあって。そんな夏以外使えちゃうヤミツキカーデの魅力。Beginしたいと思います。

ECWCSのレベル3ジャケットも定番化しました

先述したインナーダウンもそうですが、#23品目で紹介したモンスターパーカの流行により、米軍が1980年から採用するECWCSという寒冷地用の被服システムも認知され始めました。肌に近いベースレイヤーをレべル1とし、最終レイヤーとなるモンスターパーカをレベル7とする7段階からなるレイヤリングシステムです。写真上のINしたフリースはレベル3となるインナージャケット。これを元ネタにしたジャケットも数多く見られますよね。近年ミツキもブラック、コヨーテを愛用。薄手のステンカラーにINしてレイヤリングを楽しでいます。でもね、インナーダウンもレベル3ジャケットも使いやすいんだけど、寒い時期しか着られない……そんな中、見つけちゃったのが今回のヤミツキ。#39品目で紹介した「ヤミツキニット2021」の進化形、まったく異なる魅力を備えた「ヤミツキニット2022」といっていいでしょうね。夏以外3シーズン使えるその理由も、ポイントいってみましょー!

YAMITSUKI POINT

#MITSUKI’S ADDICTIVE

1
2
3
  • 1重厚感あるのに軽快
  • 2加工なしでニュアンスある表情

  • 3INにチラッが効く~♪

POINT - 1

独自開発のリリーヤーンで実現

#39品目でも買い説したリリーヤーン。2本の糸を撚った撚糸にポリエステルをカバーのように巻いて熱を加える。リリーヤーンとは、ポリエステルが‟熱で膨張する“という特性を生かした技術でした。このヤミツキニットも‟リリーヤーン”。コットンと清涼感あるリネンの撚糸にポリエステルを巻いて熱を加えて膨張させる。膨張することで太~い糸になりますが、糸自体は軽い。そんな糸で編んでいるので、見た目は肉厚なんだけど、着てみると軽っ! 着心地もフランスの上質リネン80%使いなのでサラリとした肌触り。まず、この見た目に反する着用感にヤラれてしまったわけです。

POINT - 2

糸を染める段階でテクニックが

そんなリリーヤーンによる着心地に続いて、今度は見た目。クラフト感ある手編みのような表情なんですが、加工したようなフェード感があります。着古し感を加工で出したのかな~なんて思っていたら、なんと糸の染色で表現しているというんです。スペック染料という特殊加工で、先ほどのリリーヤーンに対し、糸自体に斑点のような紋様を染色! その糸で編むことで着古したような温かみのあるフェード感を出している。素材を傷めることなく表情を作り出す。最高っすね。

POINT - 3

配色とジグザグ柄がINからコンニチワ♡

独自開発のスペシャルな糸、糸の染色により編みたてた「ヤミツキニット2022」。このネイティブライクなジグザグ柄もいいじゃないの! 2色展開ですが、ブルーはブラック系にカーキはブラウン系にINしてあげるのがセオリーかな? 奇をてらっていない攻め柄と言いますか、ベーシック服に対し塩梅のいいポイントとなってくれます。では最後に、その塩梅の良さを#顔切りのカリスマとともに。

MITSUKI’S VOICE

  • 今すぐ着られて、ショーツの季節も使えます♪

    今すぐ着られて、ショーツの季節も使えます♪

さぁ、まずはステンカラーにIN! ベーシックなベージュにブルーが映えますね~。テーラード型のジャケットにINしていますが、いつもの単色カーデ代わりに差してあげても、行き過ぎないいい感じの外しになりますね。

そして、カジュアルなデニムブルゾンにIN。

こちらはもう言わずもがな、インディゴブルーとのグラデーションで

文句のつけようがありません。チノパンとの相性もバツグン。

あ。そういえば、

ビームスエクスクルーシブのラルフローレンのチノパン

欲しかったんだよね~。セット買いすれば、バッチリ合いますね♪

で、春になればショーツにON!

アウターINでも存在感ありますが、単体で着ればなおさら。

アイテム数が減って退屈になりがちな春スタイルに効果的!

モノクロな僕の毎日に、彩りを与えてくれそうです♪

ではまた次回!

  • 3シーズン使える:

  • 肉厚だけど軽っ!:

  • 柄の塩梅の良さ:

『Begin』プロデューサー
光木拓也

1977年生まれ。2000年に㈱ワールドフォトプレス入社。モノ・マガジン編集部を経て2006年㈱世界文化社に移籍。Begin編集部でファッションを担当し、2017年10代目編集長に就任。これまで、さまざまなジャンル、海外、国内の生産現場を取材し、本当にいいモノは何かを追求している。座右の銘は“中坊マインド”。いつまでも中2のときのようなワクワク感を求め、ヤンチャに各地を飛び回りいいモノ発掘中。2021年10月よりプロデューサーとして、ブランドとのコラボや新事業開発を担う。

Begin Magazine

肩肘張らないカッコいい!を追求する創刊34年目、クスッと笑えるフレンドリーでディープなパッション誌。ファッション、料理、インテリア、アウトドア……etc.
Begin=何かをはじめたい!人の欲しい!に応えるコンテンツ満載。衣食住遊のクレバーライフを送りたい人のためのグッドライフバイブルです。
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